Activity Report

国内外の地域医療を医療、保健の視点から学び、実践することで地域に貢献する

【ターソンヤン母子保健プロジェクト】

タイ―ミャンマー国境沿いの地域、Tha song yang(ターソンヤン)郡の病院スタッフと連携したプロジェクトを行っています。ターソンヤン郡は少数民族のカレン族が多く住む地域です。彼らは独自の文化や言語を持つ農耕民族です。国境を越えてミャンマーからやってくる人も多く、国籍を持たないために保険がきかない。自給自足生活だから、病気になったときにお金がない。山奥の地域だからアクセスが悪い、特に雨季は厳しい。教育も十分に行き届いておらず、タイ語がわからない人も多いといった現状あります。こうした厳しい状況の中で暮らすカレン族ですが、とても心が温かく、訪れる人は誰でも迎え入れる習慣を持っています。高齢化率がすごいスピードで高くなっているタイですが、地方の特に国境付近では、感染症が多く、多産で妊娠出産が安全ではない現状があります。ターソンヤン郡でも6割以上が自宅出産し、亡くなる母や子もいます。妊婦さんの健康を守り、赤ちゃんが健康に生まれ、生きていけるようにと、熱心に働き続けるターソンヤン病院のスタッフと一緒にプロジェクトを始めました。


【2017/06/06】一緒に作り上げる仲間からのメッセージ

ターソンヤンタイに渡航しているときに、皆様への感謝の気持ちをこめて、ターソンヤン病院の看護部長よりメッセージを頂きました。もちろん、お渡しの際には日本語訳も一緒にしてお渡しいたしますのでご心配なく!ターソンヤン病院スタッフが撮影した現地の様子も一緒にお送りいたします。ちなみに病院スタッフの写真はプロ顔負けの撮影ぶりです
このターソンヤン病院の看護部長は忙しい立場ながら、一緒にプロジェクトの目標や方向性を考え、幾度もディスカッションを重ねています。渡航中のスケジュール調整や資料の英訳などもして、本当に彼女の協力なしではやっていけない、大切なパートナーです。彼女もまた、この土地の人たちのために何とかしたいととても熱い気持ちを持っています。同時に、忙しい中でも英語の勉強をしたり、日本の看護にも興味を持ったりと向上心も持ち合わせ、そして笑顔を忘れません。私たちのこともいつも気にかけてくれて、「長く続けられるプロジェクトにしていきたい」と話していました。お互いを大切にし合いながら、しっかり根をはって続けられるプロジェクトに出来たらいいなと思っています。


【2017/05/24】妊娠中に食べてはいけないもの

ターソンヤン妊娠中に食べてはいけないもの・・・アルコール類はだめ、食べ物ではないけれどたばこはだめなど、日本でも同様に言われているものを思いつくと思いますが、タイではこんなものがダメと言われていました。豚の生肉でできた「ラープ」という料理です。妊娠中でなくでも、寄生虫疾患の危険があるので、食べない方が良いのですが。これがマーケットなどでも売られています。妊娠中に食べてはいけないものとしてビデオで紹介するため、現地のレストランで注文し、撮影させてもらいました。さすがにこのまま食べることは出来ないので、病院スタッフが持ち帰り火を通して頂きました。
また、シャワーといって思い浮かべる図・・・カレン族のおうちでは別の形になります。村では水道を引いていないところもあり、また水道を引いていてもシャワーはなく、大きなバケツに水をはって、手桶でくんで水浴びをします。現地の病院スタッフと相談しながら作ることで、また現地に行ってその様子を見ながらビデオの素材を集めることで、カレンの人たちの生活の中でイメージができるようなビデオを作りを行なっています。


【2017/05/17】村でとっても嬉しかったこと

村でも、サンプルビデオを見てくれた妊婦さんたちに日本のお母さんや赤ちゃんの思いの詰まった古着をプレゼントしました。早速、ちょうどぴったりだったので着てもらっていました!その後、妊婦さんたちは検診。そんな中で、サンプルビデオではあるけれど、まだ見ていない妊婦さんもいたため、待ち時間にビデオを再生してみていました。すると・・・
妊婦さんだけでなく、付き添いできたと思われる女の子たちやお父さんも真剣に見入っていました。そんな中、ずっと見ていてくれたある若いお父さんから声をかけられました。
「このビデオって続きはないの?」流ちょうな英語を話すお父さん。なぜそんなに英語が話せるの?と聞いたら、難民キャンプ出身で英語を習っていたからと話してくれました。そして、こう続けました。「こういうの知りたかったんだ。初めての子だから、わからないことがいっぱいだから。」言語の問題もあって、直接こんな話を聞けることはほとんどありません。とってもとっても嬉しくありがたい言葉でした!ぜひぜひこのお父さんに、奥さんに、そして同じような境遇にある妊婦さんやその家族に、このビデオをシリーズ化してしっかり届けていきたいと思いました。

ターソンヤン
ターソンヤン
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【2017/5/5】より良いビデオに!タイ語でビデオ撮影

ターソンヤンカレン語のビデオ作成をしたいと考えてはいるものの、私自身はカレン語が話せません。そして、病院スタッフも全員がカレン語を話せるわけではなく、タイ語の方が得意とします。そこで、まずはタイ語でビデオ作成をして行きます。英語とタイ語を交えて音声撮影。妊婦さんの意見、スタッフとのディスカッションを踏まえて、新たに作成して行きます。
出演者も増えました。前回よりも、スタッフも気合を入れます。丁寧に台本を作り、確認しながら読み上げます。前より声優感が出ている気がします!
タイ語で音声を吹き込んでいる彼女は、産科病棟の妊婦健診の担当をしている4年目の看護師。プロジェクトを作り上げている中心メンバーです。彼女は元々山間の村の出身で、カレン語も話せます。彼女のお母さんもカレンの布製品を作っているそうです。英語が得意ではない彼女ですが、私の拙いタイ語と少しの英語で、一緒に頑張ってくれています。今週はお産が多かったり、スタッフが会議のために不在だったりして忙しくしていたのですが、合間をぬってビデオ撮影をしました。負担になっていないだろうかと心配になりますが、彼女は嫌な顔一つせず、彼女から「ビデオ今撮るのはどう?」「この書類送ってね、後はやっておく」と熱心にプロジェクトを進めて行きます。そして一緒に作り上げていて、私たちも楽しくなります。


【2017/4/30】病院スタッフとのディスカッション

ターソンヤン妊婦さんへのフォーカスグループインタビュー後に、病院スタッフとディスカッションを行いました。
妊娠中、産後における妊婦さんたちの考えを元に、病院としてどうしたら良いかを話し合います。話し合いの中で看護部長はこのように話していました。「産後は水でシャワーを浴びてはいけないという考えがあるから、産科病棟には温水のシャワーを設置しようと思う。文化や習慣を変えることは難しい。でも文化や習慣に基づいて病院側が少し変われば、解決できることもある。また、変えることはできなくても、情報提供をすることはできる。産後おなかに熱い石を置く習慣があるのなら、万が一それをした後にトラブルがあった場合に病院に来てほしいことを伝えられる。伝え続けることでできることもある」
ああしたら良い、こうしたら良いと一方的に伝えるのではなく、まずは相手を知り、文化や習慣に沿って、医療的側面も取り入れた可能な方法を探すという大切な姿勢を教えてもらいました。サンプルビデオにもこの意見を反映させていきたいと思っています。そしてサンプルビデオに関しても貴重な意見交換をしっかりしました。
一緒によりよいビデオを作成していけそうです。この話し合いを元に、月曜日にビデオの素材集めにマーケットに行ったり、カレン語やタイ語の音声を撮影したりする予定です。タイ語、英語の混じったディスカッションで、カレン語も混じるこの地域。言語が非常に複雑です。この一日を通して改めて、この地域に住む人たちと一緒にどうやってよりよく出来るかと考え、行動に移す病院スタッフの熱意に感動をしました。そしてより一層プロジェクトを一緒にできていることを嬉しく思います。


【2017/4/29】現地の妊婦さんたちとサンプルビデについての意見交換!

ターソンヤン昨日はフォーカスグループとして、8人の妊婦さんに集まってもらい、病院のスタッフと一緒に、妊婦さんの意見をもらいました。
始めにみんなで自己紹介。続いて妊娠中と産後についての様々な妊婦さんの意見をもらいました。妊娠中や産後の食生活、病院に行くべき症状を知っているか、そして妊娠中や産後にして良いことや悪いことの言い伝えとして行っていることなども伺いました。産後は体を温める必要があるからシャワーは水ではなくお湯で行う、難産にならないように食事は少なめに食べる、そして産後に熱い石をおなかにのせるといったびっくりするようなことなど、様々な言い伝えがありました。スタッフがその場で正しい知識の情報提供も行いました。
そして作成したサンプルビデオの視聴。意見をよりもらいやすくするため、また理解度を測るために、前後でクイズのようなアンケートも行いました。妊婦さんたちは真剣にビデオを見てくれていました。少し伝わりづらかった部分やアンケート自体もわかりにくい部分があったこともわかり、改善のポイントが見つけられました。
また、自身の出産日を知り、正規産でないときに出産の兆候があれば病院に来てほしいことを伝えるため、そして妊婦健診の日を覚えてもらうためにカレンダーも渡して説明をしました。実際に自分の予定日を書いてもらいました。書いたカレンダーは母子手帳に挟んで持ってもらいます。そして最後に妊婦さんたちへお礼として古着をプレゼント。日本のお母さん、赤ちゃんたちの大切な古着を引き継ぎます。とても濃厚な、そして貴重な意見をもらった会でした!この後スタッフミーティングをしました。

ターソンヤン
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【2017/4/23】余市病院から古着の寄付いただきました

ターソンヤンついに、2017年4月21日よりクラウドファンディングをスタートいたしました。早速7名の方にご支援いただき、心より感謝申し上げます!
さて、明日よりタイへ渡航いたします!今回の渡航では、妊婦さんへの調査をしながら、ターソンヤン病院のスタッフとともに、ビデオの内容を検討・現地での撮影を行ってきます。その際に、お礼の品として、また妊婦健診参加を促すきっかけ作りとして赤ちゃんの古着を渡していきます。
今回、古着の寄付を主に、北海道社会事業協会余市病院(http://www.yoichi-hospital.com/)にて行ったところ、こんなにもたくさんの寄付をいただきました!さらに、この呼びかけを見た、東京のお母さんたちにもご支援いただきました!
「少しでも何かできたら・・・」「大事な想い出があるけど、向こうで大切に来てもらえるなら是非・・・」と本当にありがたい限りの、暖かいお言葉とともに頂きました。お母さんと赤ちゃんの大切な想いの詰まった古着。古着とはいえ、まだまだ活躍できるものばかりです。この大切な想いも乗せて、タイへ渡航して参りたいと思います!
今回、ありがたい悩みで、手では持ちきれないほどの古着のご寄付を頂きました。今後も活動の中で、続けて活用させていただきたいと思っており、古着を送付しようと考えております。その費用の一部もこのクラウドファンディングを活用させていただけたらと思っております。